木製ジグソーパズルは、その長い歴史の中で、単なる子どものおもちゃから、大人の趣味、さらには芸術作品へと進化を遂げてきました。その歴史を紐解いてみましょう。
18世紀後半:誕生
- 木製ジグソーパズルの起源は、1760年代のヨーロッパに遡ります。
- 地図職人のジョン・スピルズベリーが、地理学習用教材として、地図を木製パネルに貼り付け、国境線に沿って切り分けたのが始まりとされています。
- 当初は「分解地図」と呼ばれ、教育目的で使用されていました。
19世紀:普及と発展
- 19世紀に入ると、ジグソーパズルは子どものおもちゃとして広く普及します。
- 絵柄も、地図だけでなく、動物や乗り物、童話の一場面など、多様化していきました。
- また、手動の糸鋸(ジグソー)が発明され、より複雑で精巧なパズルを作ることが可能になりました。
20世紀:黄金期と衰退
- 20世紀初頭は、木製ジグソーパズルの黄金期と言われています。
- 高級玩具として、大人にも人気を博し、芸術性の高い作品も数多く生まれました。
- しかし、第二次世界大戦後、プラスチック製パズルの台頭により、木製ジグソーパズルは衰退の一途をたどります。
21世紀:復活と進化
- 近年、木製ジグソーパズルはその温もりと質感、そして芸術性の高さが見直され、再び注目を集めています。
- レーザーカット技術の進化により、より複雑で精巧なデザインが可能になり、大人の趣味として楽しまれるようになりました。
- また、手作り木製ジグソーパズルキットも登場し、自分だけのオリジナルパズルを作る楽しさも広がっています。
木製ジグソーパズルは、時代とともにその形を変えながらも、人々の心を惹きつける魅力を持ち続けています。 これからも、その進化は止まることなく、新たな楽しみ方を私たちに提供してくれることでしょう。